店舗案内

  営業時間/10:00〜18:00
  定休日/日曜日
  電話番号/042-747-7118
  お店への地図はこちらから

お問い合せフォーム
 ダイヤに関するご質問はメール
 またはお電話にてお問い合わせ
 下さい

豆知識
・ 結婚記念日の贈り物って?
・ 薬指にはめるのは何故?
・ ダイアモンドの鑑定
・ 世界で有名なダイアモンド
・ 銀の黒ずみを取る・つける
・ ジュエリーの技法(歴史)1
・ ジュエリーの技法(歴史)2


クラフトマン藤崎保

  担当 藤崎 保
・1990年
  東京宝石デザインスクール卒
・2006年
  JJAジュエリーデザイン
  アワード初出展で入選
・神奈川宝飾工芸組合員

ジュエリーの技法、ヘレニズム


古典期から近世へ


獣頭の飾りの付いたブレスレット


獣頭の飾りの付いたブレスレット

鑑賞ポイント

  太い金線をねじって作ったブレスレットの両端に、様式化した動物の頭のデザインを付けたブレスレット。
  動物の頭や全身像をクラスプ部分に付けたブレスレットやネックレスは、ギリシャから
  黒海沿岸に至る地域で多く作られ、ギリシャの工人の影響を強く感じさせる。
  ヘレニズム期のアレキサンドリア、エジプト博物館。

  初の世界帝国が広めたギリシャ人の技術とデザイン
  【 ヘレニズム時代 】

 THE HELLENISTIC GREECE
c.335〜c.35 b.c.

大王の下で繁栄した金銀細工


 クレタやミケーネなどで生まれたギリシャ文化は、古典期を経て
アレキサンダー大王による世界帝国のヘレニズム期へと進む。
大王は、ペルシャ王ダリウス3世*1を打ち破った時、1千トンを超える
金と7千トンを超える銀とを手に入れた。
大王はこうした貴金属を私せず、そのほとんどを部下にばら撒き、自由に使わせた。
こうしたこともあり、ギリシャにおける金銀細工は一層の繁栄をたどる。

典型的なヘレニズム期ギリシャのイヤリング

典型的なヘレニズム期ギリシャのイヤリング

鑑賞ポイント

  ガーネットの周りに粒金細工を施した円盤から、何やら正体不明の人物像を吊り下げたヘレニズム期
  ギリシャ特有のデザインのイヤリング。
  吊り下げの人物はさまざまだが、ぶら下げるタイプのイヤリングはこの時代の主流。
  紀元前2〜1世紀のギリシャ、個人蔵。

自然モティーフの優雅で自由な表現


 この間、ギリシャ人は古典期の頃のやや粗っぽい金属加工からさらに技術を発展させ、
ギリシャ本土はもちろんイタリア南部やエジプト、さらには黒海沿岸に至るまで
その技術を輸出している。
この時代のギリシャのジュエリーの特色は、一つには東洋からの影響で七宝や真珠、
色石などが色彩を加えたこと、もう一つは、金で作った花模様などを金線で繋ぎ合わせた
ような複雑な頭飾りなどが登場することだ。
これは、実用品であると同時に、地位のある人物の死後の用に供するものとして墓に埋葬されたようだ。
 デザイン面で言えば、自然のものをモティーフにすること、そして表現の優雅さと自由さ、
これがヘレニズム期の特徴であろう。
2本の紐を絡み合わせて作るノット ─ 特にヘラクレス・ノットと呼ぶ ─ もこの頃のデザインで、
腕輪や頭飾りに使われた。
技術の面でも進歩があり、基本的には打ち出しが主ではあるが、ロストワックスによる鋳込み、
さらには錫と鉛を加えた合金による融点がわずかに180〜240℃程度の金蝋なども登場する。
あらゆるジュエリーに共通しているのは、作りは複雑になっているにもかかわらず、細部に
見られる伸び伸びとした闊達さ、大らかさであろう。
 こうしたギリシャの工人の持つ技術やデザイン能力は、近隣の諸民族、黒海沿岸のスキタイ人や
今のブルガリアにいたトラキア人などにも影響を与えたようだ。
こうした地方から出土する遺物の多くは、明らかにギリシャのデザインや技術を生かしたもので
あることから、スキタイの項にも書いたとおり今の考古学者たちをいたく悩ませている。
同じような問題はギリシャを属州のアーケアとしたローマについても言えることで、ローマの
ジュエリーのほとんどはギリシャの工人の手になる。
このあたりが、ギリシャ文明の凄さであろうか。

*1:オリエント世界を統一したアケメネス朝の最後の皇帝。

_______________________________________________________________________________________________________________________________________________
ヨーロッパの宝飾技術と歴史
@ ヨーロッパ宝飾芸術の源流
| 古代エジプト | メソポタミア | 古代ギリシャ | エトルリア | スキタイ |
| ケルト | アングロサクソン | ヴァイキング | 騎馬民族の世界 |
A 古典期から近世へ
| ヘレニズム時代 | 古代ローマ | ビザンチン | 中世 - 1 | 中世 - 2 |
| ルネサンス - 1 | ルネサンス - 2 | マニエリスム | バロック | ネオ・クラシシズム |
B ヨーロッパ近世以降とアメリカ
| ナポレオン時代 | ジョージアン | センチメンタリズム | ヴィクトリアン | 第二帝政期 |
| ヒストリシズム | ヴィクトリアン - 2 | カステラーニ一族 | 奇々怪々な素材たち |
| モーニング・ジュエリー | ベル・エポック - 1 | ベル・エポック - 2 | 第三共和制とフランスの愚挙 |
| アメリカからの新風 - ティファニー | ジャポニスム | 照明と宝石の関係 |
C 19世紀末から第二次世界大戦
| アーツ・アンド・クラフツ | アール・ヌーヴォー | ルネ・ラリック |
| ファベルジェの技 - ギヨシェ、エンジンターン | エドワーディアン | プラチナの登場 |
| カルティエ一族 | アール・デコ | 女性の実用小物 | 現代の天才たち |