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豆知識
・ 結婚記念日の贈り物って?
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・ ダイアモンドの鑑定
・ 世界で有名なダイアモンド
・ 銀の黒ずみを取る・つける
・ ジュエリーの技法(歴史)1
・ ジュエリーの技法(歴史)2


クラフトマン藤崎保

  担当 藤崎 保
・1990年
  東京宝石デザインスクール卒
・2006年
  JJAジュエリーデザイン
  アワード初出展で入選
・神奈川宝飾工芸組合員

ジュエリーの技法、ルネサンス ― 1


古典期から近世へ


ルネサンスの典型カラフルなペンダント


ルネサンスの典型カラフルなペンダント

鑑賞ポイント

  山状に盛り上がった金の台座の上にダイヤモンドとルビー、それに白、緑、赤と
  カラフルな七宝をちりばめ、おまけに真珠まで吊り下げた賑やかなことこの上ないジュエリー
  この賑やかさが、神を追い出したルネサンスの特徴。
  16世紀中頃、フォルツハイム宝石美術館蔵。

  王侯貴族がパトロンとなって作らせた男性用の大きく重いペンダントなど
  【 ルネサンス ― 1 】

 RENAISSANCE ― 1   15c〜17c

職人が集団で製作した大工房の時代


 神と天国と地獄を振りかざす教会からの圧迫と、東からの異民族の流入に悩まされた千年に
心の底からうんざりした人々は、古代ギリシャ・ローマを範とする人生を求め始める。
これが始まったイタリアではそれをリナシメント、再生と呼んだ。
やがてその影響は北方のドイツやオランダに、さらにはフランスまで及び、ルネサンスとして定着した。
ルネサンスは都市文明であり、それを支えたのは中世の教会に代わる王侯貴族と都市の上流富裕階級であった。
イタリアのメディチ家 * 1ドイツのフッガー家 * 2などがその代表格である。

チェリーニの傑作「サリエラ」

チェリーニの傑作「サリエラ」

鑑賞ポイント

  チェリーニがフランスのフランソワ1世のために作った食卓用の塩胡椒入れ。
  横幅は約30cmの大きな物。金に七宝のみで宝石は無い。
  おそらく食卓の中央に飾りを兼ねて置かれたものか。
  2004年に盗難にあった。
  1540年〜43年、ウィーン美術史美術館蔵。

裏側にも施された細工とカラフルな七宝


 この時代、今日のジュエリー・デザイナーの走りとも言うべき人物が登場する。
ベンヴェヌート・チェリーニがその人で、様々な金銀細工に作者としての自分の名前を
残したのは、彼をもって嚆矢とする。
天才的な金銀細工師でりながら、トラブルを起こしては牢屋への出入りを繰り返した彼は、
メダルの原型を彫ったり、彫刻を作ったりしているが、本質的には金細工師の修行を積んだ人物で、
代表的作は、サリエラと呼ばれるフランソワ1世の為に作ったテーブル用の塩胡椒入れである。
見事の一語に尽きる女神ケレスと海神ネプチューンを描いた金の像はウィーン美術史美術館の
呼び物であったが、盗難にあっている。
彼の自伝を読むと、ルネサンスの工房の実態がよくわかる。
個人の芸術家が一人で作業するのではなく、大工房とも呼ぶべき集団があり、親方を中心にあらゆる技術を
持った職人の集まりの中で物を作り技術を習得しあっていた。
芸術家ではなく職人の時代、それがルネサンスである。
 こうした大工房で作られたジュエリーで最も目に付くのがペンダントだ。
念のためだが、この時代のジュエリーはほとんどが男性用、したがってやたらと大きく、厚く、重たい。
デザインは、ほとんどが神話や伝説、キリストの生涯といったテーマから取られた人物像や怪獣、
動物の組み合わせで、きわめて複雑で裏表ともに細工が施されている。
ダイヤモンドや色石も使われているが、目に付くのは重厚な厚い不透明の七宝である。
全体にぼってりとした印象のペンダントは吊り方が独特で、本体から鎖で吊り上げたものを、
もう一度上方で輪にまとめ上げそこにチェーンを通す、言わば二重吊りである。
重たくて厚みのあるカラフルなジュエリー、それがルネサンスのペンダントであり、
この時代を代表するジュエリーであった。

*1:メロヴィング朝を継いだフランク族の王朝、〜10世紀。

*2 5〜7世紀のフランク族の最初の王朝。

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