店舗案内

 営業時間/10:00〜18:00
 定休日/日曜日
 電話番号/042-747-7118
 お店への地図はこちらから

お問い合せフォーム
 ダイヤに関するご質問はメール
 またはお電話にてお問い合わせ
 下さい

豆知識
・ 結婚記念日の贈り物って?
・ 薬指にはめるのは何故?
・ ダイアモンドの鑑定
・ 世界で有名なダイアモンド
・ 銀の黒ずみを取る・つける
・ ジュエリーの技法(歴史)1
・ ジュエリーの技法(歴史)2


クラフトマン藤崎保

  担当 藤崎 保
・1990年
  東京宝石デザインスクール卒
・2006年
  JJAジュエリーデザイン
  アワード初出展で入選
・神奈川宝飾工芸組合員

ジュエリーの技法、ジョージアン、カンティーユ


ヨーロッパ近世以降とアメリカ


薄い金の板を加工したジョージアンのチェーン


薄い金の板を加工したジョージアンのチェーン

鑑賞ポイント

  このチェーン、手に取って一番に感じるのは、異様なまでの軽さ。
  小叩きに似た槌目の残る薄い金をドーム型に曲げて繋ぎ合わせて作られている。
  金そのものは非常に薄く、それをドーム状にすることで、強度が増してある。
  金という素材が今の100分の1も産出されなかった頃の工夫である。
  1820年頃、ギャラリー洋蔵。

  金の新しい細工技術が発展・長いヴィクトリア時代の助走期
  【 ジョージアン 】

 GEORGIAN   c.1800〜1837

世界初の産業革命が完成を見た持代


 ジョージアンという時代区分は、建築や美術の世界では1714年ジョージ1世の即位から
1830年のジョージ3世の崩御までを言うが、ジュエリー史ではジョージ3世在位の1800年頃から
ヴィクトリア女王即位の1837年頃までを指す。
英国では世界で最初の産業革命が完成しつつあり、王侯貴族や僧侶とは異なる新興の富裕階級が
誕生した時期でもある。
ジュエリーにおいては素材がきわめて希少で、それによる制約が加工技術やデザインに見られた。

刺繍を模したカンティーユという精密技術

刺繍を模したカンティーユという精密技術

刺繍を模したカンティーユという精密技術

鑑賞ポイント

  細い金の線を曲げて繋ぎ合わせることでデザインを描くもの。
  まだ、金という素材がたっぷりと使えない19世紀初頭に広く使われたもの。
  作りは平たいが精密なデザインが出来る。
  ジョージアン期、。穐葉アンティークジュウリー美術館蔵。

素材不足を補った職人達の努力


 1820年頃までのジョージアンのジュエリーは、不思議な事に当時の交戦国、ナポレオン治下の
フランスを模倣するだけの物であった。
デザイン的にもギリシャ・ローマ美術の模倣か、月や星、花などの植物といった名前こそ「ネオ・クラシシズム」
と言われるが、内容的には変わり映えのしない安易な装飾モティーフだけが主流であった。
 この時代のジュエリーの一番の特徴は素材、特に金とダイヤモンドの供給が異様なまでに乏しかったために、
いかに少ない金で表面積が大きいジュエリーを作るかに最大の努力が払われたことである。
この結果として、細い金線を巻いて作った渦巻きや花などのモティーフや刺繍糸のような装飾を貼った
カンティーユや、金の板の表面に革細工のような縦じわを作ることで革の風合いと強度を出した
キュイールと呼ばれる技術が開発された。
さらに、きわめて薄い金の板を帯状にしてU字型に打ち出し、それらを楕円に丸めて繋ぎ合わせた、
ジョージアン・チェーンが登場する。
ダイヤモンドも希少で、英国王室といえども王妃のティアラを作るには手持ちのダイヤモンドでは足りず
御用達宝石商から不足分を借用したほどである。
ジョージアンのジュエリーがアンティーク市場でもきわめて少ないのは、素材不足を補うために
既存のものを壊して素材を確保したためである。
 夜の照明が不十分であったこともあり、宝石は光ることよりも色を楽しむことが重要視され、石留めは
裏面を完全にふさいだクローズド・セッティングが中心であった。
時代のセンチメンタルな風潮を反映してか、握り合った手とか、重なったハートとかの愛情の確認の、
さらには柳の木の下に置かれた骨壷といった死者を忘れないためのモティーフなどがこの頃に登場し、
やがてヴィクトリア時代に一段と隆盛を見る。
長いヴィクトリア時代の助走期、それがジョージアンであった。
_______________________________________________________________________________________________________________________________________________
ヨーロッパの宝飾技術と歴史
@ ヨーロッパ宝飾芸術の源流
| 古代エジプト | メソポタミア | 古代ギリシャ | エトルリア | スキタイ |
| ケルト | アングロサクソン | ヴァイキング | 騎馬民族の世界 |
A 古典期から近世へ
| ヘレニズム時代 | 古代ローマ | ビザンチン | 中世 - 1 | 中世 - 2 |
| ルネサンス - 1 | ルネサンス - 2 | マニエリスム | バロック | ネオ・クラシシズム |
B ヨーロッパ近世以降とアメリカ
| ナポレオン時代 | ジョージアン | センチメンタリズム | ヴィクトリアン | 第二帝政期 |
| ヒストリシズム | ヴィクトリアン - 2 | カステラーニ一族 | 奇々怪々な素材たち |
| モーニング・ジュエリー | ベル・エポック - 1 | ベル・エポック - 2 | 第三共和制とフランスの愚挙 |
| アメリカからの新風 - ティファニー | ジャポニスム | 照明と宝石の関係 |
C 19世紀末から第二次世界大戦
| アーツ・アンド・クラフツ | アール・ヌーヴォー | ルネ・ラリック |
| ファベルジェの技 - ギヨシェ、エンジンターン | エドワーディアン | プラチナの登場 |
| カルティエ一族 | アール・デコ | 女性の実用小物 | 現代の天才たち |