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豆知識
・ 結婚記念日の贈り物って?
・ 薬指にはめるのは何故?
・ ダイアモンドの鑑定
・ 世界で有名なダイアモンド
・ 銀の黒ずみを取る・つける
・ ジュエリーの技法(歴史)1
・ ジュエリーの技法(歴史)2


クラフトマン藤崎保

  担当 藤崎 保
・1990年
  東京宝石デザインスクール卒
・2006年
  JJAジュエリーデザイン
  アワード初出展で入選
・神奈川宝飾工芸組合員

ジュエリーの技法、ジュエリーデザイナー、カステラーニ一族


ヨーロッパ近世以降とアメリカ


恍惚のバッカンテ、カステラーニ作のカメオ


恍惚のバッカンテ、カステラーニ作のカメオ

鑑賞ポイント

  バッカンテあるいはマイナードと呼ばれるぶどう酒の神バッカスの侍女を描いたカメオ。
  重厚な大小の金銀で取り巻いた見事なブローチ。
  こうした古典的な作りは、カステラーニが最も得意とした技法の一つ。
  カメオそのものも当時の新作で完全にマッチした組み合わせと言える。
  1860年頃、アルビオンアート・コレクション。

  メーカーとしての地位を明瞭化したジュエリー・デザイナーの始まり
  【 カステラーニ一族 】

   CASTELLANI            

15世紀末に登場したデザイン画の印刷物


 ジュエリーを作るためのデザイン画の発生は、以外と明瞭ではない。
近世以前のデザインは、実際の製作を司る工房の親方の知識と経験とに依存していた。
親方の頭の中にある過去のデザインあるいは製作物と顧客の持つ宝石、それに実際に使う人の好み
などを混ぜて、だいたいこうしたものという形で作られた。
親方たちが利用できる刷り物のデザイン画が登場してくるのは15世紀も末のことで、それも
ジュエリーそのものの絵ではなく、工芸なら何にでも使えるような奇抜な線画であり、作り手は
そのなかの好きな部分や都合の良い部分だけを利用したことは既に述べた(ルネサンスー2)
ジュエリーに限らず家具も衣装も、全て同じパターン・ブックからアイデアを得ていたのである。

カステラーニ作のトリプティック

正教のイコンを描いたカステラーニ作のトリプティック

  きわめてビザンチン色の強い作品で、中央に十字架、左右にキリストと聖母マリアを
  ミニアチュールとモザイクで描いたもの。
  左右は畳み込める作り。
  ペンダントに見えるが、一種のイコンとして使われたもの。
  カステラーニの代表作の一つで、重厚な金細工やグリーク・キィ * 1 を七宝で描いた部分に特徴が出ている。
  1870年頃、アルビオンアート・コレクション。

製作者としての刻印を初めて使用


 19世紀の半ば以降、ジュエリーが新興階級の人々に広く使われたものとなった頃、
自作に初めて製作者としての刻印を付けたのは、イタリアのフォルトゥナート・ピオ・カステラーニである。
彼はローマに開いた店で、ギリシャ、ローマなどの過去の遺物にデザインと技術の範をとった
多くのジュエリーを売り出した。
正確に言えば、おそらく最初の頃は、彼はローマ土産としてのジュエリーを作ったものと思われる。
 カステラーニが特に関心を持ち模倣しようとしたのは、古代のイタリアに住んでいたエトルリア人の
技術、特に、その粒金と呼ばれる技法であった。
19世紀中頃から、イタリア各地でエトルリア人の作った金細工の遺物がたくさん発掘されていた。
長い苦労の後に、彼はフィリグリーのほか古代のものとほぼ同じような粒金と呼ばれる技法をマスターし、
それをデザインとする多くのジュエリーを世に送り出した。
そしてそれらに、「C」の字を組み合わせた自分の刻印を付けた。
これが、近世におけるジュエリー・デザイナーの始まりである。
もちろん、彼が使ったデザインの源泉は言いように拠っては模倣であるが、近世のジュエリーの
デザインもまた模倣から始まったのである。
その後、彼の弟子ともいえるジュリアーノ一族なども加わり、自作に製作者としての誇りと責任とを
明示したジュエリーがここに誕生する。
とともに、ジュエリーメーカーとしてのデザイナーという地位が明瞭になる。
ジュエリー6千年の歴史の中で、デザイナーが認知されたのはわずか百数十年前のことに過ぎないのだ。

*1:雷文すなわち連続した卍模様のことで、ミアンダー文の複雑化したもの。

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ヨーロッパの宝飾技術と歴史
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