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豆知識
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・ ジュエリーの技法(歴史)1
・ ジュエリーの技法(歴史)2


クラフトマン藤崎保

  担当 藤崎 保
・1990年
  東京宝石デザインスクール卒
・2006年
  JJAジュエリーデザイン
  アワード初出展で入選
・神奈川宝飾工芸組合員

ジュエリーの技法、歴史、照明と宝石の関係


ヨーロッパ近世以降とアメリカ


  照明の発達とともに変化した宝石の主流とセッティング  
  【 照明と宝石の関係 】

照明の無い時代は輝きよりも色の美しさ


 昔の生活には、今の我々には創造もつかない、あるいは全く気づかない単純なことが多々ある。
そしてそれが、もろもろの事物に微妙に反映する。
ジュエリーの場合、そうした日常の些事で影響を与えたのは、少なくとも1870〜80年以前には、
普通の人々にとって夜の生活というものは存在しなかったということだ。
つまり、日が落ちれば、ほとんど寝る以外にすることは無かったのだ。
なぜなら、照明というものがなかったからだ。
照明の無い世界では、光る宝石よりも美しい色の宝石が重要となる。
この点が今我々が19世紀のジュエリー事情を考える場合、きわめて大切となる。

クローズド・セッティングの見本

クローズド・セッティングの見本

  見事なピンク・トパーズを集めた6点揃いのセット。
  大小のトパーズがこれほど色が揃うのかという疑問は当然、実は全ての
  石の裏面にフォイルと呼ばれる色の付いた箔が入っていて全ての石の色を
  整えている。
  照明のない頃は、こうして色を楽しむ方が主流であった。
  ジョージアン期、穐葉アンティークジュウリー美術館蔵。

ダイヤモンドの供給増加と電灯の普及


 もちろん、古代から、夜の照明として松明、蝋燭、ガス灯などは存在していた。
しかし、それはヴェルサイユに代表されるような宮殿とか王侯の館などではある程度まとまって
使われていたが、それですら今の照明の水準からみれば、一隅を照らす程度のものでしかない。
まして、それ以外の一般の家庭とか公共の部分では、闇以外の何物でもなかった。
こうした環境の中で、宝石として重視されたのは、光ることよりも美しい色を持つことであるのは、
容易に理解されよう。
したがって、ヴィクトリア時代の中期以前のジュエリーを見ると、色石あるいは色のある七宝などが、
少なくとも現在の様子よりははるかに大きな比重を占めているのがわかる。
 ヴィクトリア女王の好きだったガーネットやトルコ石、シトリン、ピンク、クォーツ、ムーンストーンなどなど、
今日で言う半貴石の数々を使ったジュエリーの大群がその時代には跋扈していた。
しかも、この時代、宝石学などはない。
したがって、石の台座の底を開けることの大事さが理解されていなかったために、セットされた宝石の
裏面はほとんどが塞がれている。
代わりに、その塞いだ部分、つまり石と金属との隙間にフォイルと呼ぶ箔や布、あるいは髪などを入れて、
色を補強したり、揃えたり、輝度を増したりする作業が行われていた。
この石の留め方をクローズド・セッティングと呼ぶ。
 やがて照明自体も、1800年初頭にはガス灯とアルガン式ランプ * 1 が登場し、19世紀も後半になると
アーク灯 * 2 や白熱ガス灯 * 3 などが生まれ、1880年頃にやっと電灯が登場してくる。
この夜の光の増加は、1860年代にダイヤモンド鉱山が発見され供給が増えたことと相俟って、
光る石、つまりダイヤモンドを宝石の主流に押し上げてい。
そして石の台座の裏面も、オープン・セッティングと呼ばれる大きく開けたものへと変化してゆく。
この色石からダイヤモンドへの移行は、実は夜の照明が大きく影響していたことは、歴史的些事として
あまり知られていない。

*1 1783年、フランスの科学者アルガンが公表した灯芯が円筒状のガラス・シリンダーのランプ。

*2 :炭素棒電極のアーク放電による強い光が光源。

*3 :石炭ガスの燃焼で生じる光を光源としたもの。

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ヨーロッパの宝飾技術と歴史
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