店舗案内

  営業時間/10:00〜18:00
  定休日/日曜日
  電話番号/042-747-7118
  お店への地図はこちらから

お問い合せフォーム
 ダイヤに関するご質問はメール
 またはお電話にてお問い合わせ
 下さい

豆知識
・ 結婚記念日の贈り物って?
・ 薬指にはめるのは何故?
・ ダイアモンドの鑑定
・ 世界で有名なダイアモンド
・ 銀の黒ずみを取る・つける
・ ジュエリーの技法(歴史)1
・ ジュエリーの技法(歴史)2


クラフトマン藤崎保

  担当 藤崎 保
・1990年
  東京宝石デザインスクール卒
・2006年
  JJAジュエリーデザイン
  アワード初出展で入選
・神奈川宝飾工芸組合員

ジュエリーの技法 騎馬民族の世界


ヨーロッパ宝飾芸術の源流


  家畜と共に移動する生活様式から生まれた他の民族には見られない独特な装身具
  【 騎馬民族の世界/ NOMADS 】

広大な地域を騎馬で移動する生活


 騎馬民族、英語で言うノマドとは、紀元前3千年頃から黒海北岸から遠くモンゴルまでの
広大な地域を、馬に乗って駆け巡った多くの民族を言う。
スキタイやサルマタイ*1、匈奴、モンゴルなどさまざまな民族が行き来を繰り返し、
その東端は朝鮮半島にまで及ぶ。
彼らは定住せず、農耕にも従事せず、家畜と共に移動することを生活の基盤とした。
したがい、その生活様式は他の諸民族と決定的に異なり、用いる道具類にも際立った特徴がある。
彼らは装身することを好み、多くのジュエリーを作り、使った。

腰佩と呼ばれる騎馬民族の装身具


腰佩と呼ばれる騎馬民族の装身具

鑑賞ポイント

  ロシアの大草原から東へ進んだ騎馬民族が行き着いたのが朝鮮半島。
  朝鮮の金文化にはこの影響が鮮明に見られる。
  これは腰佩(ようはい)と呼ばれる飾りベルト。
  下り部分の先には、日常の生活で使う物を金で作り吊るす。
  生涯を馬に乗って過ごす民族が、馬に乗った時に良く見えてしかも乗馬の邪魔にならない装身具
  ということがよくわかる
  5〜6世紀の三国時代、慶州国立博物館蔵。

移動生活に密接に関連した装身具の数々


 騎馬民族が使ったジュエリーには、共通項とでも言うべき特徴がある。
デザイン面での動物文あるいは動物闘争文と、生活様式からくる他の民族には見られないような
装身具類が多いことである
アップリケのように衣服に縫いつけるジュエリーと、バックルというかベルトの飾り物というか、
その種の装身具だ。
動物をデザインしたものは、黒海北岸の地域から遠くアルマアタ、さらにはシベリア地方にまで
広がっており、彼らが衣食を共にする動物達への愛着とそれを襲う野生の動物達への関心を示す。
その多くは金の打ち出しであり、技術的には難しいものではなく、また宝石類はほとんど使われていない。
こうした彼らのジュエリーも、年代が下がるにつれて首飾りや耳飾りといった荘厳具に近いものも登場し、
トルコ石やガーネットなどの宝石が使われるが、それは歴史の過程における他民族との接触の影響ではあっても、
騎馬民族のジュエリーとしては本来のものではない。
 先述のアップリケに似た装身具は必ず前後左右のいずれかに孔が開いており、これで衣服に縫い付けたのだろう。
また、バックル類はいわゆる胡服騎射*2と言われる生活様式にとって不可欠な、
ズボンを履いて胴を締める服装から来る必然のものであった
こうした装身具の典型は、実は隣の韓国に多くある。
金製腰佩と呼ばれるものがそれで、ベルトそのものが金で作られ、そこからさまざまな実用品が様式化した
デザインで吊り下げられている。
これなどは、騎馬民族が朝鮮半島にまで来た証拠ではなかろうか。
ともかく騎馬民族のジュエリーは一見に値する。

グリフィンの頭部を飾りにしたアームレット

グリフィンの頭部を飾りにしたアームレット

鑑賞ポイント

  これは、有名なオクサスの遺品の一つで、1880年代にオクサス川の川岸で発見されたもの。
  グリフィン*3という動物のデザイン・モティーフは騎馬民族の発想だが、作りは完全にギリシャ工人のもの。
  紀元前5〜4世紀、大英博物館蔵。

*1:紀元前3世紀頃、ドン川やカスピ海沿岸に居住した遊牧民。

*2:ズボンをはき、騎乗で弓を射ること。

*3:ワシの頭とライオンの胴体を持つ想像上の怪物。

_______________________________________________________________________________________________________________________________________________
ヨーロッパの宝飾技術と歴史
@ ヨーロッパ宝飾芸術の源流
| 古代エジプト | メソポタミア | 古代ギリシャ | エトルリア | スキタイ |
| ケルト | アングロサクソン | ヴァイキング | 騎馬民族の世界 |
A 古典期から近世へ
| ヘレニズム時代 | 古代ローマ | ビザンチン | 中世 - 1 | 中世 - 2 |
| ルネサンス - 1 | ルネサンス - 2 | マニエリスム | バロック | ネオ・クラシシズム |
B ヨーロッパ近世以降とアメリカ
| ナポレオン時代 | ジョージアン | センチメンタリズム | ヴィクトリアン | 第二帝政期 |
| ヒストリシズム | ヴィクトリアン - 2 | カステラーニ一族 | 奇々怪々な素材たち |
| モーニング・ジュエリー | ベル・エポック - 1 | ベル・エポック - 2 | 第三共和制とフランスの愚挙 |
| アメリカからの新風 - ティファニー | ジャポニスム | 照明と宝石の関係 |
C 19世紀末から第二次世界大戦
| アーツ・アンド・クラフツ | アール・ヌーヴォー | ルネ・ラリック |
| ファベルジェの技 - ギヨシェ、エンジンターン | エドワーディアン | プラチナの登場 |
| カルティエ一族 | アール・デコ | 女性の実用小物 | 現代の天才たち |