質の高い宝石をクラフトマンがさらに輝かせます

古代ローマ時代、指輪はさまざまな指にはめられていました。
「元来指輪は1本の指だけ、すなわち薬指にはめるのが習慣であった。
…その後人々はそれを人差し指にはめた。
神々の像の場合にもそうであった。
次に人々は小指にも指輪をはめることを好んだ。
ガリア諸属州やブリタニア諸島では中指を用いたということだ。」
『プリニウスの博物誌』

誠実と貞節の誓いの証として
 【誠実と貞節の誓いの証として】
 
17〜18世紀ごろから指輪をつける位置には、それぞれ象徴するものが決まり、つける人の仕事、意思、願いなどを意味していたそうです。
その後、さまざまな混乱を経て、ようやく1614年、『ローマ典礼儀式書』によって、“結婚指輪は今後、左手にはめるべし」と定められました。
誠実と貞節の証としてもっとも薬指がふさわしいとされたのです。
その頃のドイツでは、婚約指輪を左手薬指にはめ、結婚式のときにそれを右手にはめ直す、ということも行われていたようです。
ちなみにヨーロッパでは、人差し指は「大胆」、中指は「分別」、薬指は「愛情」、小指は「傲慢」と、それぞれの指にも意味があるとされています。

 【手と指と指輪の意味】

【右手】権力と権威の象徴、現実の力を表す。

【左手】服従と信頼の象徴、想う力を表す。


□ 親指 Thumb(サム・リング) 
権力や権威を象徴、意志や望みが叶うことを意味する。

右手
: 信念を貫く、リーダーの風格を与えてくれる、指導者の指。
この指は、行動力や意志力を持続させたいという時に最適の指です。      
自分が恋の主導権を握りたいという時にはオススメですが、強引さも表れるので、一般的な関係の向上には少々不向きだといえます。
だだし、大きな障害を乗り越えるパワーが欲しい時や弱い立場に追い込まれそうな時には威力発揮です。

左手
: 現実の難関を突破したい時、精神的パワーを強めてくれる、信念を貫く、自分の意思を強める、自分の意思で現実を変えていく指 。
何をやっても長続きしない、飽きっぽい、そんな人は親指にリングをつけてみましょう。
自分の意思を通すための力を発揮させてくれるのがこの指。
遠距離恋愛中の人や自分に自信が持ちたい人にもオススメです。
多少頑固になる傾向があるので、その時は少しの間はずして気分転換してから再びつけると良いようです。      

□ 人差し指 Index finger

成功、積極性や開拓、人々を導き教えるという行動を意味する、集中力・コミュニケーション力UP 

右手
: 自分の意志を強固にしたい時。
勉強、仕事など気を落ち着けてじっくり取組む力を向上させるのに効果的。
飽きっぽいと思う人はこの指にリングをつけて一つの事に取組んでみては。
今までよりもきっと長続きするはず。
ダイエットを始める時や転職した時にオススメ。

左手
: 精神的に前向きでありたいと願う時。
心に誓いを立てる、積極性、能力をアップさせる指。
引っ込み思案、言いたいことをなかなか言い出せない、そんな控え目でちょっと臆病なヒトには、自分の気持ちを引っ張ってくれるパワーを持つこの指にリングをつけてみましょう。
あらたな魅力が引きだされ、自信と勇気が湧いてきます。

□ 中指 Middle finger

仕事・トラブル回避、直感やインスピレーション、
人生や未来に対しての予見、これからの生き方に関わる事を意味する

右手
: 邪気から身を守る、直感、霊感
意志のまま行動したい現実的なパワーが欲しい時、 この指はスピーディーでスマートな行動の向上に効果的。
思う用に事が運ばなかったり、空回りばかりしているという人は、この指に リングをつけてみましよう。
気の進まない誘いも上手くかわせるようになれるかも。 

左手
: 願い事にふさわしい宝石のリングを選ぶとよい
間関係改善、直観力UP、直感力の指。
友達や家族、また仕事に関係する人達とのより良い
コミニュケーションを望む人にはこの指のリングが最適。
相手の気持ちの微妙な動きがつかめて、それを素直に受け入れられるようになるそうです。
逆に、自己主張をしなくてはいけないシーンでは指から外して臨むのがオススメです。

□ 薬指 Ring finger (マリッジ・リング)

恋愛、創造を意味し、新しい世界を生み出し進んでいく意味を含む。

右手
: 精神の安定、創造性やインスピレーションUP
宝石の意味がストレートに出る指。
訳もなくイライラ、何か心が落ち着かない、そんな人はこの指にリングをつけてみて下さい。
きっといつもより、心が穏やかになり、リラックス出来るはず。
また、この指は宝石が持つストーンパワーが最も現れやすい位置なので誕生石のリングをつける指としてもオススメです。

左手
: 結婚を意味する、愛の絆を深める、恋愛力UP
愛の約束にふさわしい指。
「リングフィンガー」とも呼ばれるこの指は血管が心臓に繋がっている事から、心すなわちハートに最も近い指と考えられ、昔も今も愛の証としてのリングをつけるのに最適な指とされています。
恋人のいる人には永遠の愛を、片思いの人には想いが伝わるように助けてくれる重要な指です。

□ 小指 Baby finger (ピンキー・リング)

チャンスの象徴、チャンスや秘密を意味する

右手
: お守りとして、自己アピール、小指:表現力UP
お守り石をするのに良い指。
自分には魅力が無いと思っている人、自分の良さが相手に伝わりずらいと思っている人はこの指にリングをつけてみましょう。
あなたの些細な振る舞いが大きな魅力となり、意中の相手の心をしっかりつかみます。
自分に自信がある人は更に自信が持てるはず。

左手
: 願い事があるとき、願いを叶える、変化、チャンス
願望達成やお守りにふさわしい指。
愛のお守りリングを身につけるのに最適なこの指は、恋に限らず願いを実現する力をもっているので、
願い事のある方はこの指にお気に入りのリングをはめて毎晩眠る前に願いを伝えてみましょう。

 【世界の伝承や慣習を一部紹介】

古代エジプトでは左手が指輪をはめる資格を持った手とされ、特に薬指が指輪の指とされていました。
古代エジプトやローマ時代にはたくさんの指輪をはめる習慣があり中指を除く両手のすべての指に指輪をはめていたようです。
婚約・結婚指輪をする習慣もこのころからで、左手薬指にするようになったのは教会が結婚指輪に祝福を与えるようになった11世紀頃からです。
また聖職者の指輪は右手の人差し指にしていました。
ちなみに、日本では一度古墳時代に大陸からもたらされましたが途絶し、江戸時代になって再度中国から伝来してもてはやされるようになりました。
初期は「ゆびがね」または「ゆびはめ」と呼んでおり指輪と呼ぶようになったのは明治時代からです。
それぞれはめる指の意味ですが、これが正しいというものはありません。
西洋の習慣でいうと、人差し指にはめれば大胆、中指にはめると分別、薬指にはめると愛情、小指にはめると傲慢を表すとされています。
日本では、結婚すると左手薬指に指輪をはめますが、ロシアでは結婚する前は左で、結婚すると右手に変えるそうです。

   【魔法のツール?「指輪」】

魔法のツール?「指輪」

ここからは趣向を変えて、歴史上、魔法という文化?からも影響を受けてきた指輪についてのお話です。
中世ヨーロッパでは、薬指には魔力があると言われておりました。
魔法が本当にあるかどうは別として、多くの人が魔法の存在を信じ、実際に実行されていたというのはご存知だと思います。
そして、現代でもその魔力を信じてる人もいる!?。
指輪は魔法の道具の1つであり、その指輪を意味を考えながら着けるということは指輪の魔力を信じているも同然だ・・・という人もいます。
結婚指輪や婚約指輪を薬指にしたり、単なるファッションリングだからという理由で自分で買った指輪をあえて薬指を避けて他の指にする人は暗にその魔法を信じているとも考えられるかと思います。
そういう考えからすれば指輪は魔法の道具と言えます。

 【第四指の呼び名】


手の第四指、つまり薬指の各国の呼び名を集めてみました。
新旧含め複数の呼び名がある国が多いですが、その意味に注目すると面白いかもしれません。
日本語
「薬指」 「薬師指」 「名無し指」 「紅差し指」 紅付け指」 「環指」 「お姉さん指」
中国語
「無名指」
英語
「ring finger(指輪の指)」 「third finger(3番目の指)」
ドイツ語
「ring finger(指輪の指)」 「herz finger(心臓の指)」 「arzt finger(医者の指)」
ラテン語
「digitus annularis(指輪の指)」 「digitus medio proximus(中の隣の指)」
「digitus medicinalis(医者の指)」
フィンランド語
「nimeton sormi(名無し指)」
ブルガリア語
「benzimen pryst(名無し指)」
モンゴル語
「nereguy hurgan(名無し指)」

 【薬指に「名無し」が多いワケ】

魔法をかけるにはそのかける対象物の名前を知り、呼ぶ必要があるようです。
神社でお参りする時も、法事でお経を唱える時も対象の人の名前や戒名をいいます。
名前を呼ばなければ魔法はかけられないのです。
(祈祷やお炊き上げもその一種のようです)
ということは、名前を知るということがそれを支配することにつながるのです。
かつて日本や中国でも、わざと子供に汚い名前を付ける風習がありました。
辟邪名(へきじゃめい)というそうですが、これは悪霊に名前を呼ばれないようにする為だといわれています。
その風習は今でもモンゴル地方に残っています。
そして、その「名を呼ぶことがそれを支配することに繋がる」という考えから力を持つ者の名を安易に口にしてはならないと考えられました。
事実、古代中国では他人の本名を呼んでいけなかったし日本でも、今でも天皇の名前を基本的に呼びません。
もし薬指に魔力が存在するなら、その名をみだりに呼ぶべきではないと考えるのは当然のことでしょう。
そしてその考えから、日本語の「名無し指」をはじめ、フィンランド語、ブルガリア語、ペルシャ語、ロシア語、サンスクリット語、モンゴル語、中国語と多くの言語で第四指のことを「名前がない指」と表現したのです。
また、ラテン語の digitus medio proximus (中の隣の指) や英語のthird finger(三番目の指)もその指を直接表現しないという点で、「名前のない指」と同じ意味に当たると思います。

 【心(心臓と精神)に繋がる薬指】
古代エジプト人は薬指が心臓と直結すると考えていました。
現代では心は脳と考える方も多いですが、この時代の心は全て心臓にありました。
つまり、薬指は心(精神)に直結すると考えられたのです。
左手の薬指は、心臓に近いことから特に大切に扱われました。
一般的に、結婚指輪を左手の薬指にするのはここから来ていると云われています。
 【日本語の薬指の由来?】
昔、塗り薬を塗る時は主に医者が薬指を用いていたとの事。
もともとの呼び名は「薬師指(くすしゆび)」。
薬指のもっと古い呼び名は「名無し指」で、これは薬指には不思議な力があると考えられ、その名前を直接呼ぶのを避けたことに由来しているそうです。
薬指に魔力があるという考えは世界中にあり、同じく魔力を持つと信じられている指輪を薬指にはめるのもこの考えに由来するようです。
「The Lord of the Rings」では、Gollum は直接あの指輪を呼ばずにmy preciousss〜愛しいあのヒト!と言っていました。

 【女性の魔力をふせぐ?】
  ハートにつながる薬指の意味

左手は右手よりも心臓に近く、中でもとりわけ薬指が心臓につながっていると考えられてきました。
心臓のなかに感情の中心があるとされ、これが愛に結びつくことから、左手に結婚指輪をはめる習慣が生まれたとも言われています。
また、こんな説もあります。
「男たちは女性の左手に結婚指輪をはめたが、これは女たちの魔力を封じ、女たちの心をつなぎとめておくためだった。
男たちは、太古の昔から、女性の体内では心臓から左手の薬指にかけて一本の導管(すなわち血管)がまっすぐに走っていると信じていた。」
(『神話・伝承辞典』ウォーカー)
もともとヨーロッパでは右が男性、左が女性をあらわすというのが通説になっていますが、魔力、というところに神秘的なものを感じます。