銀製品・シルバーアクセサリーの黒ずみをつけたり取る方法

シルバーアクセサリー・銀製品が黒くなったら?

黒ずんだシルバーアクセサリー
 
『 銀・シルバーの黒ずみの原因 』


銀・シルバーが黒化するのは大きく分けて硫化反応と塩化反応があります。
シルバーをほったらかしにしておいたら茶色くなっていた、温泉に入ったら青黒くなってしまったというのは、硫黄の含まれたものに触れて起こる硫化反応です。
空気中の硫黄によって表面に硫化銀の皮膜を作ることで黒ずんできます。
自動車の排気ガスや工場から排出されるガスには亜硫酸ガスが含まれており、この硫黄分にシルバーが硫化反応して茶色/黒に変色します。
硫化銀の皮膜の厚さによって、黄色、次に茶褐色に変わり、更に皮膜が厚くなると黒色になります。
水仕事で漂白剤を使ったり、Yシャツのポケットにシルバーアクセサリーを、入れたままにして漂白剤で洗濯したら真っ黒になってしまったというのは塩化反応です。
漂白剤に含まれる塩素と銀が反応して茶色/黒に変色します。
塩化銀は光にあたると黒化が進む性質を持っています。
フィルムカメラを銀塩カメラと呼ぶのは、この塩化銀の特性を光剤に用いた事に由来しています。


銀・シルバー製品の黒ずみを取る方法

シルバーアクセサリー磨き

市販の薬品やウェス(布)を使ってとり除くのが一般的ですが、ここでは、テレビでも紹介された家でも出来る方法をお伝えします。


用意するもの

・ 間口12〜15cmくらいの金属以外の容器
瀬戸物、ガラス、耐熱のプラスチックなどの容器。大きさはきれいにしたいアクセサリーが入り、 200mlのお湯が入るもの。
下の写真は直径14cmくらいの器、間口の広いコーヒーカップなどでも可。
・ 市販のアルミホイル(10cm〜20cmくらい)
・ 重曹(炭酸水素ナトリウム NaHCO3)スプーン1杯
重曹は、スーパーなどで売っています。
料理にも使用されるので、判らない時はお店の人に聞いてみて下さい
・ 熱湯(80℃前後)200ml
・ 掴む物(割り箸など)


@

金属以外の容器を用意し、その容器に収まる位のアルミホイルを中に入れる。
(器は、アクセサリーと200mlのお湯が入る大きさの物を用意する。
下の写真は直径5cmくらいの器。間口の広いコーヒーカップなどでも可)

@シルバーアクセサリー


Aスプーン一杯の重曹(炭酸水素ナトリウム)約5gと@のアルミホイルの上にシルバー製品が完全に浸るようにして入れる。



Aシルバーアクセサリー


B Aに約200ml、60〜80℃くらいのお湯を容器に入れ、割り箸などの金属製品以外のものでかき回して重曹を溶かし、そのまま約1分程浸しておく。
時々、割り箸でなどで軽くかき混ぜ、落ちにくい場合は先の柔らかい歯ブラシでこする。



Bシルバーアクセサリー


C綺麗になったら、割り箸などで引き上げ、軽く水洗いをして、柔らかい布で良く拭く。
(市販のシルバー磨きクロスを使うとより光沢が出て綺麗に仕上がります)



Cシルバーアクセサリー

C銀製品


*10金〜18金製品やピンクゴールド、金メッキ製品にも効力があります。
(メッキ製品はシルバー磨きクロスを使うと剥げてしまうので使用不可)



銀・シルバー製品を黒くする方法

シルバーアクセサリーをいぶす
【塩化反応】

用意するもの
・ シルバー
・ 綿棒
・ スチールウール※できるだけ目の細かいもの
・ 塩素系漂白剤※塩素系なら何でもOK(漂白剤等)

漂白剤を付ける
綿棒に漂白剤を少し付けて、黒化したい部分だけに少しづつ塗ってください。
※黒化しすぎないよう十分注意し、目立たないところで試してから行って下さい。
漂白剤を塗るとすぐに茶色に変色し、次第に黒くなります。
日光にあてると変色が早くなり、時間が経つほどに黒さを増していきます。
スチールウールでやさしくなでるようにこすると凹んだ部分だけが黒く残り、陰影がはっきりと出てきます。

【お手入れ】


鉄は酸化により錆びて腐食し、ボロボロに崩れていきますが、シルバーは塩化/硫化によって腐食することはありません。
塩化/硫化部分が薄い皮膜となってシルバーを覆っているだけですので、擦れば元のように輝き出します。
錆びにくくほとんど変色しない金やプラチナと違ってシルバーは手間のかかる金属ですが、 これこそがシルバーの味わいであり、手入れをするほどに愛着の増す品となることでしょう。

●金属アレルギー

金属アレルギーは、身につけた金属が汗や皮脂などで溶けてイオン化し、それが体内に入り込み、再びその金属を身につけたときに拒絶反応を起こして、かゆみやかぶれの症状が出るアレルギー性接触皮膚炎のことを言います。
金属が溶けやすい、汗をかく夏場や体調がすぐれないときなどに注意が必要です。
一般的にニッケルやコバルトなどが金属アレルギーを引き起こしやすいといわれています。
銀は比較的アレルギーを起こしにくい金属ですが銀925は、銅を割金に使いますので銅にアレルギーがあるひとは注意が必要です。
金属アレルギーは治療で治るものではありませんので、発症したら反応のある金属は避けることが大事です。


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豆知識

ジュエリー・宝石についての豆知識と読み物


藤崎 保

担当 藤崎 保


・1990年東京宝石デザインスクール卒
・2006年JJAジュエリーデザインアワード
 初出展で入選
・神奈川宝飾工芸組合員